V.S.Monkey 北陸1300kmの旅!
あとじさん主催、「お猿さんとお散歩」参加を目標にして



5: 雨にも負けず

午後
3時

大きな目的を達成して、
V.S.Monkeyは帰路に着く。しかしお散歩のコースが高山方面だったことを確認していなかったので、最初は糸魚川まで戻ってから白馬を通 って諏訪に行く予定だったが、高山経由で諏訪に行くことにする。初めて走る道だがいろいろ様子を聞いたので特に問題は無かった。問題と言えば、突然が降ってきたことくらいだ。

午後
5時30分

峠越えしてあと
6kmほどで高山というところで、急にが降ってきた。まわりには閉店したガススタンドくらいしか雨宿りができる場所がない。そのまま夜を過ごすわけには行かないので宿を探しながら雨の中を走った。高山に入ったところで民宿を見つけて飛び込んだ。

ちょうど
池に落ちるとこのくらいになるパンツまでびちょびちょに濡れた状態で部屋に案内される。エアコンと、幸いなことに扇風機があったので、絞るといくらでも雨水がしたたるGパンと、衣類とバッグをあたりにぶら下げた。部屋が雨のにおいでいっぱいになった。眠かったのですぐに寝てしまった。というのも、夕食に間に合わなかったので、寝るしかなかったのだ。あんなにずぶぬれでは外に食べに行くこともできず、あとで自販機で何か買おうと思っていた。

真夜中
12時すぎ

目がさめるGパンの乾き具合を確かめる。扇風機の直前にぶら下げておいたGパンは、あんなにぐしょぐしょだったのに乾きそうな気配だ。靴下もグローブバッグも、明日の朝には乾きそうだ。ほっとして宿の中を探索。ビールつまみくらいはあるはずだと思って探してみたが、自販機がひとつもない何もない。えーそりゃ無いよ。飢え死にしちゃうよ。しかたないのでまた寝る。

7月21日、午前7時30分

朝食ですよと起こされる。よく寝た。ご飯をおかわりして
たらふく食べた。

午前
10時

Gパングローブも完全に乾いている。天気も回復している。よかった。準備をして部屋を出る。

しかし下足棚にあった
LAギヤに足を入れた瞬間、池に落ちたことを思い出した

鉄腕
アトムじゃあるまいし、歩くたびにぶじゅ、ぶじゅ、と音がする。大変気持ち悪い。ひきつった笑い顔でV.S.Monkeyの荷造りをしていると、宿の主が話しかけてきた。ナンバーを見て、

「どこから来たの?」
「はあ、千葉です。」
「千葉から? これで?」
「ええ、富山を回って。」
「へえー。」

天気はあまり
良くない。曇りだが暗い。雨の可能性がある。乗鞍岳の中腹を越える安房峠。今は新しいトンネルができて大変走りやすくなった。しかしあえて耐久試験を兼ねての走行なので峠越えを選択した。旧道の峠越えはきびしいが交通量は少ないのでその点は安全だ。

75ccV.S.Monkeyにはきつい坂で、3速でも登れず、頻繁に2速に落とした。こんなことができたのも南海の社長がスプロケネジリペアで止めてくれたから。あれ以来ゆるみが非常に少ない。

寄り道をすることにした。
美ケ原高原美術館に行く。大好きなNIKEを見に行く。美ケ原高原美術館は標高2000mの高さにある。V.S.Monkey、はたして登れるのか。と多少不安はあったが何のことなく到着。1時間ほどすごす。午後4時ころから突然霧が出始め、ほとんど何も見えなくなった。これではしょうがないので下山する。

駐車場で出発の準備をしていると、
なにわナンバー1BOXが目の前で止まった。霧にかすんだはげ頭の親父さんが関西弁で話しかけてきた。

「それ改造したんか?」
「あ、はい。そうです。」
モンキーか? ゴリラか?」
モンキーです。」
「ほおー。だから・・・」
そして助手席に乗っている
奥さんらしき人に何かを訴えている? 説得している? 口説いている???
 
下山途中、
5時頃からが降ってきた。まだ人里は遠いのでここでに打たれたくない。おみやげ屋を発見して軒先で宿りをする。ポテチを買ってぱりぱり食いながらを見ている。なぜか40代の夫婦が雨宿りしに来た。ずぶぬれのYAMAHAセローが来た。

1時間位すると小降りになってきたので意を決して出発する。少し濡れ、寒かったが標高が下がるに連れ気温も上がり、もやんだ。

午後
8時。塩尻で待ち合わせをしていた大学時代の教え子、田中君の家に転がり込んだ。久しぶりに会った彼は、うまいそば屋に連れていってくれた。大変多忙ななか、時間を作って相手をしてくれた田中君ありがとう。

あそうそう、田中君と待ち合わせをしていた駅の前でV.S.Monkeyを止めていると、子供連れの私と同世代のおじさん、いえ、お兄さんが話しかけてきた。

「やあ、さっきから気になっちゃって。」
「はあ。」
「昔モンキー改造してたんですけど、子供ができてから、やってなかったんですよ。でもこれ見ちゃったらもう一回やろうかなって。昔はリヤは伸ばしてたんですけど、フロントも伸ばすのがあるんですね。きっと安定してるんでしょうね。」
「ええ、すごく安定してますよ。」

彼は値段や必要なパーツまで聞いてから帰っていった。

7月22日。午前10時30分

田中宅を出発する。出発してすぐ、またしてもスプロケットボルトゆるんでいることに気付いた。たまたま通りかかったレッドバロンネジロックを付けて締めてもらう。無料でやってくれた。

しかし走り始めるとまた
ゆるむ。瞬間接着剤を付けてみた。しばらく様子を見ることにする。ふと、両腕がずいぶん日焼けしていることに気付いた。グローブまくり上げた袖の間だけ、輪切りに日焼けしている。こりゃかっこわるい。まるで江戸時代の罪人のようだ。


おかっぴきにとっつかまったようだ


甲府を通り過ぎる。すこし
20号線から外れて寄り道する。豊かな自然がすばらしい。どんよりとした雲の隙間から一時、富士山が見えた。

ちょっと
でこぼこの道を走っていると、サスペンションがずいぶんと柔らかくなったことに気付いた。乗り心地がずいぶん柔らかい。オフ車のようなふわふわというほどの印象は無いものの、充分にスプリングの効いた乗り味だ。しかしシートはつぶれてきたので、お尻は痛い。

午後
6時30分。ここで宿泊するか、もう少し走るか、考える。天気予報が明日は関東地方は雨だと言う。それもところによっては雷雨とのこと。ここで宿泊すると明日はほとんど走れないかもしれない。晴れているうちに少しでも走ろう。

と思って走り始めると、
とたんに。さっき発見したファミリーレストランに戻って、雨宿りと食事にする。

困ったことに猛烈に降り始めた。道路が
だ。ゆっくり食事をする。

午後
9時30分。

少しは小降りになった。もうどしゃ降りではない。しかし路面 は水浸し。この状況の中を5分走れば、時間走ったのと大差無いほど濡れる。朝までここにいてもしょうがない。ビジネスホテルを探しながら少しでも走ることにする。

雨の中を
コンビニまで歩いて買い物をする。タオルと、ビニール袋。そして財布カメラ工具も何もかもビニール袋に詰めて、それからバッグに入れる。ライディングウエアの上から雨合羽を着込む。雨合羽は通気性がないので寒く無いどころか、蒸して暑苦しい。さて、雨の中を走るか。

勝沼から
20号線を走り始めたが、すぐにずぶぬれ。しかし上半身は全くと言っていいほど濡れていないので全く寒くない。足もとはぐしょ濡れで、足の指を動かすと、指の間を水が行き来する。

交通量が非常に少なくトラックもほとんどいない。この状況なら転倒にだけ気を付ければしばらくは走れる。ラッキーなことに笹後トンネルに入るとき、前後に車が全くいなくなって、とても安全だった。さすがに雨の夜となるとヘッドライトの光量が不足するので、これはとても助かった。

もうすぐ
12時というときになって上野原でビジネスホテルを見つけた。ここに入ろう。それまで国道沿いにはホテルを見つけられなかったのでここまで来てしまった。24時間受け付けとのことで、ラッキー。

バスルーム
Gパンを絞る。だーだー雨水が垂れる。エアコンの吹き出し口に引っかけておく。今日濡れた雨はけっこう本気で降っていたので、隅々まで濡れた。上半身はほとんど濡れていなかったけれど、ヘルメットのなかのスポンジが多量の雨水を吸い込んでしまったので困った。それから例によってLAギアの中。LAギアで池の水をすくったかのようだ。ヘアードライヤーを当ててみるが焼け石に水。また明日こいつに足を入れた瞬間、池に落ちたことを思い出すのさ。

このどしゃ降りが明日も続くものと覚悟を決めていたのに、なんと朝起きてみると快晴。いったい誰だ。朝は雷雨だって言ったのは。





0: もくじ
1: 行くぞ!「お猿さんとお散歩」
2: トラブル続発!
3: でもめげないぞ
4: ついに「お散歩」
5: 雨にも負けず
6: 終着点
7: 軌跡



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