What's Virtual Steering Monkey!


PHOTO:株式会社ライダースクラブ発行 MONKEY CLUB 2より


すでに80台

2000/4月現在、すでに80台ものV.S.Monkeyが市場に出て行きました。もちろんそのうちの何台かは路上を走っています。また当然のこと(?)かもしれませんが展示用、あるいはPR用として、箱入り娘となっているものもあるようです。

私はどちらでも嬉しいです。決して安いとは言えないV.S.フレームを、実際に購入してくれた人たち全てに本当に感謝いたします。


世界で始めて

V.S.Monkeyは、普通のバイクや自転車にあるフロントフォークが無いバイクです。たぶん世界で初めて走った仮想ヘッド方式のステアリングのバイクで、左右のアームによって支えられている車輪が、実在しないヘッドを中心軸として操舵するステアリングシステムなのです。似ているシステムはいくつもありますが、理論的に完全動作をするのはこのシステムだけのはずです。


メリットは

いったいどんなメリットがあるのか。それはまずこのスタイリングです。このバイクではできるだけ違和感の無いよう、従来的なスタイリングに仕上げてありますが、それでもこの姿です。フロントフォークがバイクのスタイリングをいかに拘束していたかが分かります。

その他、適切なジオメトリーのリーディングアームサスペンションによるアンチノーズダイブ効果 は2輪とは思えない制動力を生み出します。4輪車より制動距離の短いバイク、それも何のテクニックも必要なく、ただ強くブレーキレバーを握れば、その強力な制動力を発生させることができるのです。これは設計している段階では予想できなかった能力です。アンチノーズダイブが効くことは分かっていましたが、これほどの効果 があるとは思っていませんでした。

さらに従来のステアリングとは異なり、乗車姿勢やベアリングの直径などと無関係に、キャスター角、及びトレールを全く自由に設定できるため、ステアリングのテイストを自由に設定できるのです。V.S.Monkeyでは直進安定性と回頭性を両立させるために、同じクラスのバイクより若干立ち気味のキャスター角を与えました。そのため、この姿から「アメリカンと同じような乗り味」を想像される方もいらっしゃると思いますが、その予想は全く当てはまりません。むしろコーナーが楽しいバイクなのです。そしてゆるいコーナーが実に気持ちいい、まさにオン・ザ・レール感覚の安定感も備えています。10インチタイヤのバイクの中では1、2を争うレベルであると確信しています。


販売について

(株)DAYTONAより販売していましたが2000年で完売。






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