「金田号は爆走シーンの夢を見るか」





◆ 第2章 「詳細検討」

3:最低地上高

金田号はスタンドが必要ないほど地面すれすれに車体が位置する。コーナリングの際、どう見ても地面に車体をこすってしまう。もしかするとコーナリングの時にだけサスペンションが伸びて最低地上高が上がっているのだろうか。しかし直進時でも、空き缶ひとつ乗り越えることさえ困難に見える。

こればかりは技術の進歩でどうなるものでも無い。路面が完全にフラットになってくれない限り絶対に不可能である。サーキットのように、極めてフラットな舗装を施し、ゴミを排除し、動物などの進入を防止すれば、地上高は5cmもあれば走行可能である。しかしそれでもやはり、コーナリングは不可能である。車体を傾けなければコーナリングできない2輪車の場合、車体の幅が広いほど、それに比例して地上高を上げなければ、コーナリングに必要なバンク角を確保できない。

金田号の爆走シーンを実現するためには、これまでの考察から下記を結論とする。

 ・外観を優先し、内部構造は実現可能な構造に変更すること。
 ・チェーンを容認すること。
  
あるいはチェーンを設置したデザインに変更すること。(残念!)
 ・最低地上高をあげること。あるいは車体幅を極端に狭くすること。

最低地上高に関しては展示状態と走行状態でポジションを多少変えることは可能である。眺めるためにのみ製作する車両で短距離を移動するだけに自走するのならば、低いポジションに固定するのも構わないだろう。しかし金田少年と同じように、このバイクにハイウエイの風を受けさせたいのなら、最低地上高を少なくとも15cm程度まで上げて、背中をべったりとシートに押しつけたままリーンウィズでバンクして、傾いたアスファルトの上をゆるい弧を描きながら滑走してみたいと思うことだろう。。


序章
第1章 「問題点」
第2章 「詳細検討」
  ・ステアリングシステム

  ・駆動システム

  ・最低地上高

つづく



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